(Pt:患者 / 頭医:頭痛専門医)
Pt: 最近、ひどい頭痛があって心配なんだけど、どういう時に病院に行ったほうがいいの?
頭医: それは心配ですね。頭痛にはいくつかの種類があるので、特に危険な頭痛かどうかを見極めることが大切なんです。「赤旗所見(Red Flags)」と呼ばれる、注意が必要なサインがあるんですよ。
Pt: 「赤旗所見」って何?
頭医: 危険な頭痛を示すサインのことです。以下のような症状がある場合、すぐに医療機関で診てもらう必要があります。
- 突然の激しい頭痛 → くも膜下出血の可能性
- 意識がもうろうとしたり、手足が動かしにくくなる → 脳卒中や脳腫瘍の可能性
- 発熱や首の後ろが硬くなる → 髄膜炎の可能性
- 50歳以上で初めての頭痛 → 側頭動脈炎の可能性
Pt: そんな症状があったら危ないんだね…でも、普段の頭痛とどう違うの?
頭医: 「普段の頭痛と明らかに違う痛み」も重要なサインです。普段から頭痛持ちの方でも、
- 今まで経験したことがない激しい痛み
- 頭痛の頻度や強さが急に変わった
といった場合には注意が必要です。
Pt: もし赤旗所見があったらどうすればいいの?
頭医: 赤旗所見があれば、すぐに医療機関でCTやMRIなどの画像診断や血液検査を受けるべきです。危険な頭痛の原因を早期に見つけることができます。
Pt: なるほど!普段と違う頭痛や危険なサインがあったら、すぐに病院に行くことが大事なんだね。
頭医: その通りです。二次性頭痛(危険な原因のある頭痛)を見逃さないことが、頭痛診療ではとても大切なんですよ。
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頭痛の駆け込み寺
頭痛専門医 島田医師がわかりやすく頭痛について解説をする
●目的:
頭痛患者は多く、どの診療科でもよくみられる愁訴に関わらず、頭痛専門医(※)は少ないのが現状である。頭痛専門外来では、1日診られて100名程度、しかも患者1人に付き長くても5分程度しか割けない。そこで伝えきれない内容を補える専門医による情報発信の場をつくる。
それにより、わざわざ外来に訪れなくても解決できる内容や、ネット検索して誤った情報を得てしまう方に対して、安心して専門医の話を聞ける場所ともなる。
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※頭痛専門医とは?
日本頭痛学会が定めた申請資格(医師免許証・頭痛関連学会の専門医・5年以上の研修・頭痛関連疾患に関する発表など)を有し、資格審査および試験により認定された医師。
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●島田医師プロフィール
《経歴》
平成21年杏林大学 医学部卒業
杏林大学医学部付属病院 脳神経外科入局
都立神経病院
杏林大学医学部付属病院
都立多摩総合医療センター
水戸ブレインハートセンター
東京大学医学部 特別研究員
《学会・専門医》
日本脳神経外科学会 専門医、指導医
日本脳卒中学会 専門医、指導医
日本神経内視鏡学会 専門医
日本頭痛学会 専門医
日本医師会認定産業医
▶YouTube : https://www.youtube.com/@頭痛の駆け込み寺

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